【妊活5】不妊治療開始の道のり私たちの選択と想い

【妊活⑤】不妊治療開始の道のり私たちの選択と想い 不妊治療

私たち夫婦は自然妊娠への憧れを捨てて不妊治療を再開することに決めました。

今回はB病院での本格的な不妊治療ついてお伝えします。

この記事では8つのパートに分けて解説しています。ぜひ、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

  1. 保険適用と治療の始まり
  2. 採卵への準備と決断
  3. 採卵と顕微授精
  4. 培養と凍結、そして未来へ
  5. 移植に向けての準備
  6. 移植日、そして判定へ
  7. 望みと現実、そして新たな始まり
  8. 不安な年末年始と、失われた希望

保険適用と治療の始まり

2023年9月

B病院での本格的な不妊治療再開です。奥さんと私は不妊治療専門のB病院を再訪しました。B病院までは自宅から徒歩と電車で45分程度かかります。奥さんの生理3日目に受診し、問診と血液検査を受けました。風疹抗体やホルモン値を調べ、5日間の飲み薬が処方されたのです。ここから、長く険しい、しかし希望に満ちた私たちの旅が始まりました。

2023年10月8日

2022年4月に不妊治療の保険適用が拡大されました。これに伴い、保険診療で不妊治療を始める際には、患者さんとそのパートナーが一緒に来院することが義務付けられています。治療計画書を作成し、その内容の説明を聞き、同意書を提出する必要があります。

治療費の保険適用について説明を受けるためにB病院を受診しました。奥さんは前回の受診時にすでに説明を受けています。 私は仕事のため、夫婦揃って受診できなかったのでこの時は私一人での対応となりました。医師も私も「この受診は本当に必要なのか」と感じるもので、誰が決めたのか疑問に思いました。正直なところ、このプロセスは私たちにとって少々非効率に感じられ、もっとスムーズに進められないものかと考えていました。しかし、これも治療を進める上で必要なステップ。一つ一つクリアしていくしかないと、その時は思っていました。

採卵への準備と決断

2023年10月9日

いよいよ本格的な治療がスタートしました。この日も様々な検査がありました。奥さんの風疹抗体値が低いことが判明し、まずはその対策から。エコーで卵胞と子宮内膜の状態を詳しく確認しました。私たちの希望を叶えるために、体の中の状態を正確に把握することは非常に重要ですし、ホルモン値の血液検査も行われました。これらの検査結果に基づいて、点鼻薬と座薬が処方され、具体的な治療計画が立てられていきました。

そして、この日、ついに2日後の11日採卵日に決定しました。採卵は不妊治療の中でも特に重要なステップの一つです。しかし、薬の副作用で奥さんの子宮内膜が薄いことが判明しました。この状態では、採卵した卵子を受精させても、子宮に移植しても着床が難しいと判断されました。そのため、今回は採卵した胚を一時的に凍結し、子宮内膜の状態が整う次の周期で移植することに決まりました。この決断は、私たちにとって最善の選択であり、希望を繋ぐ一歩でした。

採卵と顕微授精

2023年10月11日

ついに採卵の日を迎えました。不安と期待が入り混じる中、奥さんと一緒に病院へ向かいました。麻酔なしで5分ほどの処置でしたが、痛みはほとんどなく、あっという間に終わったと奥さんは言います。事前に3個の採卵予定と聞いていましたが、なんと予想を上回る4個の卵子を採ることができました。しかも、驚くべきことに、すべての卵子が正常な状態だと告げられました。これは私たちにとって、大きな喜びと希望をもたらす結果でした。

採れた4個の卵子のうち、1個目と2個目はすでに成熟しており、すぐに受精の準備に入ることができました。しかし、3個目はまだ未熟な状態だったため、1日様子を見て成熟を待つことになりました。4個目はかなり未熟だったため、残念ながら凍結は難しいと判断されました。

私の精子の状態も検査されました。私は自宅でのリモート勤務だったため、奥さんに持ち込んでもらいました。 結果、運動率が低く、奇形率も基準より少し高めであることが判明しました。この状況を踏まえ、より確実に受精を成功させるため、顕微授精で進めることになりました。顕微授精は、一つの精子を直接卵子に注入する方法で、受精率を高めることが期待できます。私たちは、どんな方法であっても、授かるための最善を尽くしたいと願っていました。

培養と凍結、そして未来へ

2023年10月12日

私たちは期待と不安の中で、アプリからの通知を待ちました。そして、ついにその時が来ました。アプリで受精結果が通知されたのです。結果は、1個目と2個目の卵子は正常に受精していました。さらに、1日様子を見た3個目の卵子も無事に成熟し、正常受精に至りました。残念ながら4個目の卵子は未成熟のままで、培養中止となりました。それでも、3つの受精卵(胚)が無事に培養を続けられると知り、私たちは安堵しました。

この3つの胚は、さらに培養を続け、10月14日に凍結確認の連絡がアプリで届くことになっていました。週末、私たちは祈るような気持ちで通知を待ちました。そして、アプリで培養の途中経過が通知されました。1個目の胚は2細胞、2個目は6細胞、3個目は4細胞まで成長していました。このうち、3個目の胚が分割胚として無事に凍結完了したとのことでした。残りの2つの胚は、さらに培養を続け、より成長した状態で凍結を目指すことになりました。

2023年10月18日

胚盤胞まで成長して凍結できたかどうかの連絡がアプリで結果が通知されました。残念ながら、残りの2つのうち1つは6日目で発育停止となってしまいましたが、もう1つは無事に凍結できました。これで、私たちは2つの凍結胚を持つことになりました。検査結果の一部は受診せず、病院のアプリから確認できるため、非常に便利です。 次回は奥さんの生理11日目に受診する予定です。凍結された胚は、私たちの未来への希望を繋ぐかけがえのない存在です。

移植に向けての準備

2023年11月7日

奥さんの生理11日目に受診しました。移植に向けて、体の状態を整えるための重要な診察です。ホルモン値の採血と内診を受けました。採血の結果、ホルモン値はまだ低く、内診では卵胞が8ミリ程度と小さいため、まだ移植には早いという診断でした。医師からは、奥さんの子宮内膜の厚さが足りないため、もう少し時間が必要だと説明を受けました。私たちは、焦らず、体の準備が整うのを待つことにしました。5日後の12日に再度来院することになり、それまでの間、処方された薬をしっかりと服用し、移植に備えました。

2023年11月12日

再び病院へ。この日は、採血と内診に加え、医師と看護師から詳しい説明がありました。凍結した2つの胚について、どちらを移植するかを選択する必要がありました。2つの胚のうち、初期胚(採卵二日目の胚)の方がグレードが高いとのこと。しかし、胚盤胞の方がグレードは低いものの、子宮内で胚盤胞になり、着床するまでの段階を追う必要がないという説明を受けました。

私たちは、まず授かることを目標にしていたため、着床までの段階がない胚盤胞を選ぶことにしました。医師は、二人目を考えた際に奥さんの実年齢が今よりも上がる場合でも、どちらの胚が有利かということは特にない、と説明してくれました。この選択は、私たちにとって最善の道だと信じ、前向きに受け止めました。胚盤胞であれば18日土曜日に移植が決定。初期胚を選んでいれば、また違う日付になっていたでしょう。いよいよ移植日が間近に迫り期待が高まりました。

移植日、そして判定へ

2023年11月18日

いよいよ待ちに待った移植の日を迎えました。この日は、私たちのこれまでの努力が実を結ぶかもしれない、大切な一日です。朝一番に病院へ向かい、奥さんは採血を受けました。ホルモン値E2とP4に問題はなく、無事に移植可能と告げられました。医師からは、胚盤胞の移植のため、一週間後が判定日になること、詳しくは午後に培養士から説明があるとの案内がありました。

午後、培養室へ移動し培養士から移植する胚盤胞のグレードについて詳しい説明を受けました。私たちの胚がどのような状態であるか今後の期待について話を聞くことができました。また、胚について渡される結果表の見方や、具体的な移植方法についても丁寧に説明がありました。初期胚のグレードについても尋ねると快く答えてくれました。

移植自体は5分程度で終わりほとんど痛みはなかったと奥さんは言います。内膜の厚さは12ミリと、理想的な状態に育っていました。カテーテルの外筒が挿入され、続いて胚の入ったカテーテルが慎重に奥さんの子宮へ移植されました。カテーテルなどの違和感や、多少の圧迫で生理痛のような重めの痛みがごくわずかに感じられたようですが、奥さんは全然耐えられる程度ですぐに痛みはなくなったと言います。移植後、15分ほど安静にしてから帰宅しました。この日から、基礎体温表を継続して測るように指示がありました。0.3度以上低くなったら電話するよう伝えられ、私たちは次のステップへ向けて、自宅での生活をスタートさせました。

望みと現実、そして新たな始まり

2023年11月25日

妊娠判定日です。期待と不安が入り混じる中、奥さんと一緒に病院へ向かいました。診察室で医師から告げられたのは、「陽性」の二文字でした。長年の努力が報われた瞬間、奥さんと私は顔を見合わせ、静かに喜びを分かち合いました。そして、出産予定日は8月5日と伝えられたのです。この上ない喜びを感じた瞬間でした。

2023年12月5日

しかし、喜びもつかの間、10日後の胎嚢確認日には、厳しい現実を突きつけられました。エコー検査の結果、胎嚢の形が歪で、胎芽も小さく、妊娠継続が怪しいと診断されたのです。医師の言葉に、私たちの心は深く沈みました。

不安な年末年始と、失われた希望

2023年12月19日

心拍確認日を待ちましたが、心拍は見えませんでした。この時、私たちはもしかしたらという覚悟を決め始めていました。

年末年始が近づいていましたが私たちは帰省しませんでした。不安ばかりを感じていた年末年始でした。心から休んだ気がせず、精神的にも休まらない日々が続きました。

2023年12月26日

再度診察を受けました。微かに心拍が動いていることが確認できましたが、医師からは「妊娠継続はかなり厳しい」との診断が下されました。祈ることしかできません。

2024年1月2日

稽留流産が確定しました。私たちは、深い悲しみと喪失感に包まれました。医師から、他院で手術を受けるよう紹介状をもらい、私たちの不妊治療の最初のサイクルは、このように幕を閉じました。

この道のりは、私たちにとって多くの喜び、希望、そして悲しみをもたらしました。しかし、私たちはこの経験を通して、夫婦の絆を深め、より一層支え合うことの大切さを学びました。流産という辛い経験は、私たちに多くのことを考えさせましたが、同時に、再び前向きに進んでいくための力も与えてくれました。

医療費の詳細

下記が9月から1月初めまでB病院での医療費明細です。採卵と培養、凍結に費用がかかりました。

合計12回通院しました。かかった医療費は、合計で203,340円

日時受診者受診内容・検査結果検査項目・備考通院料(薬代込み)
2023年9月30日問診(クロミッド処方)、血液検査(風疹抗体、ホルモン値)飲み薬5日間処方血液検査5,340円
2023年10月8日保険適用に関して説明530円
2023年10月9日エコー(卵胞、内膜)、血液検査(ホルモン値)、点鼻薬と座薬処方血液検査4,940円
2023年10月11日採卵。フロモックス2日間。遺残卵胞を残さないためにプラノバール12日間20,890円
2023年11月7日血液検査前回の胚凍結費用と今回の受診料と合算111,890円
2023年11月12日血液検査3,140円
2023年11月18日移植。フロモックス2日間、デュファストン錠7日分42,180円
2023年11月25日妊娠判定、血液検査1,720円
2023年12月5日胎嚢確認自費4,000円
2023年12月19日心拍確認自費4,000円
2023年12月26日心拍自費2,000円
2024年1月2日心拍自費2,710円

まとめ

今回のブログではB病院での本格的な不妊治療を8つのパートに分けてお話をさせていただきました。

  1. 保険適用と治療の始まり
  2. 採卵への準備と決断
  3. 採卵と顕微授精
  4. 培養と凍結、そして未来へ
  5. 移植に向けての準備
  6. 移植日、そして判定へ
  7. 望みと現実、そして新たな始まり
  8. 不安な年末年始と、失われた希望

2023年の年末から2024年の年始にかけてとても残念な結果となり夫婦で落ち込みました。本当に悔しく何もできない自分が情けないです。

次回のブログでは、B病院での本格的な不妊治療ついてお話しできればと思います。

引き続きよろしくお願いいたします。

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